冷酷王太子はじゃじゃ馬な花嫁を手なずけたい
「作ったことがないものなんて山ほどございますわ。そうですね……ここに来る前に食卓の古くなった家具を新調しようと思いましてイスは作ったのですが、テーブルを作る前にユノヘスに来てしまいました」


そういえば、それが心残りかも。

私がそう言うと、彼はポカンと私を見つめる。
またおかしなことを言ったかしら?


「イス……をリリアーヌが作ったのか?」

「はい。なかなか頑丈にできましたので、友達からも『家のイスも作ってほしい』と言われたくらいです」


あれ、やっぱり変?

王太子さまが目を丸くしたまま私をじっと見つめているので、首を傾げた。


「そういったものは職人が作るものだ」


この部屋にある調度品はどれも立派で、テーブルにもイスにも細かい彫刻が施されている。
とても素人には作れないような代物ばかりだ。


でも、王族だからこんな贅沢ができるのだ。
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