冷酷王太子はじゃじゃ馬な花嫁を手なずけたい
「ならば、一緒に出かけるか?」


突然部屋に王太子さまが入ってきた。


「あ……」

「外までまる聞こえだぞ、リリアーヌ」

「申し訳ありません」


やっぱりおしとやかにするというのは、性に合わない。


「いや、元気になった証拠だ。それより、どうするのだ?」

「参ります!」


もちろん、即答だ。
どこに出かけるのかわからないけれど、王宮の中だけで過ごすよりずっといい。


「リリアーヌ、サノワから持ってきた服はまたあるか?」

「はい、ございますが……」


一着はあの火事でダメにしてしまったけれど、もう一着ある。


「それではそれに着替えよ。ヤニック、エドガーに街に行くと伝えよ」

「かしこまりました」


街に行くの!

火事のときに行ったけれど、じっくり見る暇はもちろんなかった。
ユノヘスの人々の生活に興味津々だ。
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