冷酷王太子はじゃじゃ馬な花嫁を手なずけたい
「この人誰?」


そのうち、ひとりの子が私を指差して尋ねてきた。


「リリアーヌだ。俺の妻だよ」


『俺の妻』とためらいなく紹介され、恥ずかしさのあまり目が泳いでしまう。
おそらく説明が難しくて、そう言っただけだろうに。


「わー、一緒に遊ぼうよ!」


どうやらこの子たちは彼が王太子だとは本当に知らないようだ。
とても馴れ馴れしく話しかけ、抱っこをせがむ子までいる。

そして私も腕を引っ張られてしまった。


「リリアーヌはケガをしている。乱暴に扱ってはダメだ」

「そうなんだ。ごめんなさい」

「知らなかったんだから、いいのよ」


しょげる男の子に声をかけると、王太子さまはその様子を目を細めて見ていた。


「ねぇ、今日のお菓子はなに?」


すると、ひとりの女の子が王太子さまの上着をつかみそう尋ねている。
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