冷酷王太子はじゃじゃ馬な花嫁を手なずけたい
「それならもう連れて来ぬ」


そんな……。
私が肩を落とすと、シャルヴェさまはクククと笑っている。


「俺もリリアーヌと一緒に来たいのだぞ?」

「本当ですか?」

「嘘をつく必要はあるまい」


それもそうだ。

でも、王宮を出てから彼はとてもリラックスした表情を見せてくれる。
あんなに無邪気に子供たちと混ざって遊ぶなんて意外だったし、笑顔も多い。


「それなら……努力いたします」

「努力とは……」


シャルヴェさまは私の返事に「あはは」と声を上げて笑った。

行くときに見つけた桜桃の木の下で馬を下りたシャルヴェさまは、エドガーに向かって口を開く。


「エドガー、少し離れていろ」

「ですが……」

「ここは高台だ。誰かが近づいて来ればすぐにわかるだろう。少しリリアーヌとふたりにしてくれ」
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