冷酷王太子はじゃじゃ馬な花嫁を手なずけたい
「ご帰国の護衛には、私もお供いたします。今度は人数も増やし、リリアーヌさまには誰も近づけません」


それを聞いて私は愕然とした。


ここに来てわかったのは、バスチューは、シャルヴェさまの片腕のような存在だということ。

シャルヴェさまはバスチューを通じてすべて指令を下していたし、あのとき剣先を向けたとはいえ、絶対的な信頼を置いているのがわかった。

それに、サノワに彼をよこしたもの、その信頼故だったことも理解した。


「バスチューは、戦いには行かないのですか?」

「はい。王太子さまは、命をかけてリリアーヌさまをお守りするようにと」

「そんな……」


片腕がいない状態で戦に挑むの? 
それは、私のため?


「私は、リリアーヌさまと一緒にサノワ国に行き、生涯、リリアーヌさまにお仕えします」

「生涯?」


バスチューの言葉に耳を疑う。
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