冷酷王太子はじゃじゃ馬な花嫁を手なずけたい
「リリアーヌ」


バスチューが出ていってしまうと、シャルヴェさまは私の腰を抱く。


「バスチューも言っていたであろう? 今生の別れではない」


おそらく、彼も寂しいはずだ。
でも、バスチューのことを信頼しているからこそ、イヤールドを任せるのだ。


「はい。いつかイヤールドにお連れください」

「そうだな。楽しみだ」


彼そう言ったあと、私の腰に回した手に力を込めた。


「リリアーヌ。少し疲れた。眠りたい」

「はい。ベッドにお入りください」


私が促すと、シャルヴェさまはベッドに上がり……。


「えっ、なにを……」


私の手を引き、ベッドに引き上げる。

ま、まさか……裸で一緒に寝るつもり?

なんの覚悟もできていなかった私は、慌てふためき、必死に逃げようとした。


「暴れるな、じゃじゃ馬」

「そ、そんなことを言われましても……」

「今日は疲れていて、その気になれない。だが、お前を抱きしめていたい」
< 266 / 348 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop