冷酷王太子はじゃじゃ馬な花嫁を手なずけたい
コールと話した私は、少しでもシャルヴェさまたちの力になりたいと、それから黙々と働き続けた。

そしてあっという間に夜がやって来た。


「リリアーヌ。あとでまた部屋に参れ」


シャルヴェさまの部屋で一緒にとった夕食が済むと、彼はそう囁いた。


「……はい」


私は自分の脈が速まるのに気づいていた。

いよいよ、だ……。
いよいよ、シャルヴェさまと一緒に裸で眠るときがやってきた。

緊張で酸素がうまく肺に入ってこない。


一旦部屋に戻り、いつものように湯を浴びた私は、何度も深呼吸を繰り返して必死に緊張を和らげようとしたけれどどうにもならず、そのまま部屋を出た。


あっ、コールに言わなかった……。

シャルヴェさまの部屋に呼ばれたときは、自分が身を清めるからとコールに言われていたにも係わらず、緊張のあまり頭から抜けていた。
というか、恥ずかしくて言えない。
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