冷酷王太子はじゃじゃ馬な花嫁を手なずけたい
シャルヴェの大きな手に包み込まれると、とてつもなく安心できる。
ずっとこの手を握っていたいと思ってしまう。

そんなことを考えながらフカフカの枕に頭を沈め、彼を見上げた。

すると彼はニヤリと笑い、私の首筋に唇を這わせ始める。
首に傷を負ったとき、彼はこうして唇を押し付けたけれど、あのときとは違う。
彼の唇は、熱を帯びていた。


「シ、シャルヴェ……」


ゾクゾクとした感覚が体を突き抜け、深く甘い吐息が漏れそうになった私は、思わず彼の名を呼んだ。


「まだ夜は長いぞ。今日は朝までかわいがってやる」


朝まで!?
『かわいがる』の意味がいまだわからないけれど、それでは眠れないじゃないと心の中で思っていた。

だけど、そんなことを考える余裕があったのも、そこまで。


「な、なにをなさるの……」
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