冷酷王太子はじゃじゃ馬な花嫁を手なずけたい
浴室を出るとコールが用意してくれていたドレスを手に取った。

やはり足がすっぽり隠れてしまうほど長いドレスは苦手だけれど、仕方がない。

でも、サノワを出るときに着せられたドレスとは違い、上質なシルクで作られていて、肌触りも滑らか。
仕立てがいいのかサノワで着せられたドレスより体の動きが妨げられず、スムーズに動く。
その深藍色のドレスには銀糸で刺繍が施されていて、庶民には縁のない高級品だった。


「リリアーヌさま。いかがでしたか?」

「はい。とても気持ちよかったです」


浴室の外で待っていたコールにそう答えると、彼女は笑顔でうなずく。


「それより、バスチューと、一緒に来たヤニックのことを知りませんか?」


ふたりのことがとにかく心配だ。
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