柏木達也の憂い
「俺、本気です。ずっと美智子さんのこと、先輩として尊敬してました。だけど、それだけじゃなくって、女性として憧れてます。真剣に仕事をしている美智子さんの姿を見て、俺も頑張ろうって思えるんです。もっと、もっと頑張ろうって。もっと近づきたいんです」
そこまで言ったところで、美智子さんに遮られた。
「だから、それは仕事の先輩としてでしょ。大丈夫。さっき課長にもいったけど、しばらくは仕事のことだけ考えられるから。だから、またいつでも相談のったげるよ」
そう言う美智子さんは笑ってはいるが、困り顔だ。
いつもの子どもを諭すような口調に、さらにイラッとして
「違いますよ」
それだけ言葉にして、美智子さんにおもむろに口づけた。
「ちょっ、なに」
よけようとする美智子さんの腕を押さえこんで、口づけを続けると次第に抵抗が弱まってくる。