甘い媚薬はPoison
努めて冷静に佐藤さんに質問する。
「……私が……あの女を閉じ込めました。いつもヘラヘラ笑ってる彼女が憎くて……少し懲らしめてやろうと……思ったんです。私は朝比奈さんが好きなのに……あんな女にあなたを取られて……」
佐藤さんはすすり泣きながら俺に告白するが、そんな彼女を見ても全く同情する気になれなかった。
やっかみもいいとこだ。
「少し懲らしめて……ね。それで岸本さんが精神的におかしくなったら、どう責任取るつもりだった?自分がなにをやったかちゃんと理解してるのか!」
つい感情的になり語気を強めると、佐藤さんは嗚咽を漏らした。
「……すみません。……すみません」
声を詰まらせ謝るが、俺には泣いて同情を誘ってるようにしか見えない。
「泣いて謝れば済むとでも?」
鋭い視線で佐藤さんを睨みつけると、横にいた杉山が落ち着けと言わんばかりに「朝比奈」と言って俺の肩を叩いた。
「佐藤さん、今回のことは警察沙汰にはしないけど、うちの会社は今日限りで辞めてもらう、いいね?」
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