甘い媚薬はPoison
これは……微妙。
これで蓮くんを誘惑って……ないよね?
ホテルみたいにバスローブはないし、……下着姿でずっと蓮くんを待つのも馬鹿みたいだ。
蓮くんのシャツを拝借しようとも思ったが、玉砕した時のことを考えるとそこまで図々しくはなれない。
でも……こんな風にシャワー借りてる時点でアウトなのかもしれないけど……。
仕方なく今日着ていた黒のカットソーと赤いスカートを身に付ける。
ストッキングはリラックス出来ないので履くのを止めた。
化粧ポーチを手に取ると、祖父にもらった香水を取り出す。
「お願い。私に力を貸して」
香水の入った瓶をギュッと握り締め、すがるような思いで祈る。
普段香水はつけないが、この香水はお守り代わりにずっと持ち歩いていた。
「これを使う日が来るなんて思ってもみなかったな」
つけすぎて香水臭くなるのは嫌だったので、シュッとワンプッシュだけして甘い薔薇の香りを身に纏う。
うっとりするような匂い。
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