エリート上司の甘い誘惑


「さよさんって、照れると食べるペース早くなる」



と、余計な一言でぐっと喉を詰めそうになった。



「そっ……んなことないけど?」

「そう? あ、今日はお酒飲む? ここほんとにさよさんも好きそうなお酒多いよ?」



ちくしょう。
余裕綽々としやがって。


酒くらい、ぐいっと呷ってやるわよ、と妙に対抗心が湧くけれど。
確かに、にごり梅酒とか紅茶梅酒とか、気になって仕方ないお酒もあるけれど。



「…………、いい。やめとく」

「ちぇー。なかなか固いなあ」



東屋くん相手に余裕をかましてたら、本当にほろりといつ持っていかれそうになってもおかしくない、自覚がある。
だからこそ、酒には手を出せない。

< 130 / 217 >

この作品をシェア

pagetop