エリート上司の甘い誘惑

「あ、ちょっと。悪かったかなー、って」



なんつってほんとはサラサラ思ってないけど、園田と付き合ってたことは望美も勿論知らないから、一応しおらしく見せておく。



「予定あったんなら仕方ないじゃない。結婚式の二次会って、やっぱ出会い期待する人多いじゃない、男も女も。独身で来てなかったのは藤堂部長と」

「うん、聞いた」

「後、東屋くんもだ」

「え、そうなの?」



驚いて箸が止まった。


なんか、そういう大勢で集まるのとか好きそう、というか。
本人がそうでなくても周りがほっとかないタイプのような気がしていた。



「そうそう。来てないって知って悲鳴上げてた女子が数名いた。後はわかんない」

「出席してたら盛り上がっただろうにねえ」

「女子がね」

「わー、やっぱ外で待ち合わせにしといて良かった。今日ご飯一緒に行くんだよね」



怖い怖い。


ひょい、と肩を竦めて再びランチプレートに視線を戻す。
なんだかんだ話をしていたら昼休みはあと三十分だ。


化粧直しもしたいしコーヒーも飲みたいし、早く食べ終わらなければ、と思うのに。
やけに、望美が食いついて来た。



「え。何。何、誰とご飯」

「だから東屋くん。なんか仕事で相談があるんだって」

「いやいやいや。それって」

「何よそれって」

「いやいやいや。頑張れ」

「なんもないわよ! 仕事の話なの!」



やっぱ、こうなる。
望美でさえそう思うってことは、やっぱあまり人に見られない方が良さそうだ。
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