エリート上司の甘い誘惑
幼馴染みも、とびぬけて可愛いというわけでもなかった。


けれど、もしも、私が劇的に綺麗な顔をしていたら、園田は私に心変わりしたんだろうか。


別に今更、園田に好かれたいなんて思わないけどね!


だけど、ふと思う。
顔やスタイルに大差ないなら、幼馴染なんて最初からスタート地点が違うのに、それをひっくり返すには劇的な何かが必要だってことだ。


この先、誰かを好きになっても。
もし相手にそんな特別な誰かがいたら、何もかもシンプルラインの私では勝ち目がないではないか。



「ねー。女の魅力って何かしら」

「え。何突然」

「や、なんとなく」



ぱちん。
と音をさせながら、フェイスパウダーのパクトを閉じた。


自分を磨くって難しい。
とりあえずわかることは、愛用の化粧ポーチの中にはそういったアイテムは入ってなさそうだということだ。
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