フェアリーテイルを夢見てる
そして今は彼が何を訴えたかったのかもきちんと理解しています。
とても大好きな人がいて、他の人からの告白を断ってはいるけれど、肝心のその想い人に自分の気持ちを打ち明ける訳にはいかない。
ジレンマの末、一緒に暮らす事となった私にその名前を宛がい、日々呼び掛ける事で、精神の均衡を保っている、という意味ですよね。
毎日彼と接していれば分かります。
「君を隠れ蓑として利用してしまって、本当に申し訳ない」
それまで目の前の空間を見つめながら告白していた巧さんは視線をこちらに移し、そう謝罪して来ましたが、私はとっさには何もリアクションができませんでした。
「……「初恋」と言ったけど、僕自身、それに気付いたのは大分後になってからなんだ。いや…。正確には、ずっと気付かないふりをしてきたというか…」
そして彼は更に話を続けました。
「認めたくなかったんだと思う。報われない、許されない恋だから。最初からなかった事にしておけば、自分自身気が楽だからね。そしてその事実から逃げるように何人かの女性と付き合った。だけど、やっぱりダメだったんだ。自分の心に嘘はつけなかった。長い時間をかけて遠回りしながらも、最終的にその想いをしっかりはっきり自覚する羽目になってしまった。そうなったらもう知らんぷりなんかできない」
そこで巧さんは私を抱き上げ、自分の胸にかき抱きました。
とても大好きな人がいて、他の人からの告白を断ってはいるけれど、肝心のその想い人に自分の気持ちを打ち明ける訳にはいかない。
ジレンマの末、一緒に暮らす事となった私にその名前を宛がい、日々呼び掛ける事で、精神の均衡を保っている、という意味ですよね。
毎日彼と接していれば分かります。
「君を隠れ蓑として利用してしまって、本当に申し訳ない」
それまで目の前の空間を見つめながら告白していた巧さんは視線をこちらに移し、そう謝罪して来ましたが、私はとっさには何もリアクションができませんでした。
「……「初恋」と言ったけど、僕自身、それに気付いたのは大分後になってからなんだ。いや…。正確には、ずっと気付かないふりをしてきたというか…」
そして彼は更に話を続けました。
「認めたくなかったんだと思う。報われない、許されない恋だから。最初からなかった事にしておけば、自分自身気が楽だからね。そしてその事実から逃げるように何人かの女性と付き合った。だけど、やっぱりダメだったんだ。自分の心に嘘はつけなかった。長い時間をかけて遠回りしながらも、最終的にその想いをしっかりはっきり自覚する羽目になってしまった。そうなったらもう知らんぷりなんかできない」
そこで巧さんは私を抱き上げ、自分の胸にかき抱きました。