クールな次期社長の甘い密約
専務は名残惜しそうに私の後頭部を抱え濃厚なキスを繰り返す。やっと唇が離れると「待ってるよ」そう囁き、もう一度、軽くキスをする。
妖艶な笑みを浮かべる専務を残しバスルールに向かうと今まで彼を感じていた濡れた唇を指でなぞり、もう片方の手で高鳴る胸を押さえた。
「今日は逃げちゃダメだ……」
そう自分に言い聞かせ、シルクのブラウスのボタンを外す。しかしその時、とんでもない大問題が発生した。
「うそ……」
頭の中が真っ白になり、悪夢を見ている様な気分だった。
「こんな時に、なぜ?」
生唾を飲み込み、暫し呆然と立ち竦んでいた。でも、考えたところでどうしようもない。半泣き状態で専務の居るベットルームに戻り、これ以上下げられないってくらい深く頭を下げる。
「専務、すみません」
泣きながら謝る私に専務はビックリ仰天。何事だと駆け寄ってきた。
「どうした? なぜ泣いてる?」
「その……生理に……なってしまって」
せっかく覚悟を決めたのに、なんて間が悪いんだろう。
さすがの専務も怒り出すんじゃないか、そして、愛想をつかされるんじゃないかと恐怖で顔を上げる事が出来ない。けれど――
「生理かぁ~参ったな……」
彼は私が思っていたよりずっと大人で優しかったんだ。私の背中に手をまわし「よしよし」と擦ってくれる。