クールな次期社長の甘い密約
――翌朝
「う~ん……よく寝た~」
目覚めは最高だった。大きな伸びをして辺りを見渡すとベット横の時計が目に入る。
んっ? 九時過ぎ?
寝起きだったからぼんやりした頭で時計を眺めていたんだけど、数秒後、やっと状況を把握して大絶叫。
「ひぇ~遅刻だぁーっ!」
転げ落ちる様にベットから飛び出した直後、ベットルームのドアが開き専務が顔を覗かせた。
「おはよう。やっと起きた?」
しかし、直ぐに専務が意味深な笑みを浮かべ「朝から大胆だな」って口角を上げるので、なんの事かと思ったら、なんと私は素っ裸で仁王立ちしていたんだ。
「ひぃ~っ!」
慌ててベットに戻り、掛け布団を体に巻き付ける。
「何照れてんだ? もう昨夜、全部見てるのに」
いやいや、それは違う。もちろん昨夜、肌を重ね全てを晒したけど、暗かったもの。今はハッキリクッキリ上から下まで全部見られた……
恥ずかしくて布団に包まりミノ虫状態。すると専務が私の横に腰を下ろし、不思議そうに聞いてくる。
「で、遅刻って、なんか予定あったの?」
「あぁ……会社に行かないと……あれ? 専務も寝坊したんですか?」
「いや、俺はいつも通り六時に起きたが、茉耶ちんは土曜日なのに会社に行くのか?」
「ど……ようび?」
そうだ。今日は土曜日だったんだ……
安心して一気に脱力し、軽く放心状態。そんな間の抜けた顔をしていた私に、彼が笑いを堪えながら"おはようのキス"をしてくれた。