センパイ、好きです。





そして、口を膨らませた私は、先生が入ってくるのと同時に席に座った。



「なあ、お前これやった?」


ノートを見せながら私に話しかけてきたのは隣の席の男子。

「近藤 ( こんどう )! 今日当たるの?」

私は机の中から、ノートを取り出すと近藤に差し出して笑った。


「ん、間に合わせなよ~」

「さんきゅっ」


近藤は、嬉しそうに微笑むと私の顔を見て
お礼を言って先生の話も聞かずに写し始めた。




< 11 / 107 >

この作品をシェア

pagetop