溺愛副社長と社外限定!?ヒミツ恋愛
『どうぞ』という意味を込めて、手の平を上にした。
ふたりが仕切りのある簡易的な応接セットスペースへ入ったのを見届けると、私は少し離れたところで立って待つことにした。
目の前では、この場で開催されるセミナーが始まろうとしていた。
受付を済ませたたくさんの人たちが、中へ入っていく。
会場は、午後になってからさらに混雑してきたようだった。
冷房でも追いつかないほど温度が上がっているように感じた。
寝不足のせいか、立っていることがだんだんと辛くなってくる。
ちょっとした頭痛と倦怠感を覚えた。
心拍数も若干上がったように感じる。
……どうしよう。
そう思ったときだった。
「上川さん、大丈夫ですか?」
話が終わったのか、京介さんが腰をかがめて私の顔を覗き込んだ。
「具合悪いんじゃ」
「……大丈夫です」
「いや、大丈夫って顔じゃない」
京介さんは顔をしかめた。
「ちょっとごめん」
そう言って、私の肩を抱く。