溺愛副社長と社外限定!?ヒミツ恋愛
「ひとりぼっちでどうしようかと思っていたので、正直助かりました」
その相手が副社長だという驚きと緊張は、ひとまず置いておき。
おかげで居心地の悪さはだいぶ薄れたし、ほっとした部分の方が大きい。
「そう? それならよかった」
副社長は柔らかく微笑んだ。
なんて均整のとれた顔なんだろう。
品性を感じる切れ長の目元、美しいアーチを描いた眉は意思の強さもうかがわせる。
そして、こんなに優しいのだ。
きっと女性は放っておかないだろう。
それはさっきから副社長にチラチラと送られる、女性からの視線も物語っている。
機会を見つけて声を掛けようとチャンスを狙っているのは、私でもわかった。
そんな人の隣に私がいていいのだろうか。
“どうしてあんな女性のそばにいるんだろう”なんて思われていないか。
そう考えだした途端、副社長に申し訳ない気持ちになった。
「こういうところは慣れてないって言ってたけど、今日はどうしてここへ?」
ギクリとした。
セレブじゃないことがばれてしまったか。
いくら着飾ったところで、内面から出る庶民ぶりは隠し通せるものじゃない。
住む世界の違う人たちと接することの多い副社長なら、私が偽っていることはお見通しなのかも。
嫌な汗が背筋を伝う。