溺愛副社長と社外限定!?ヒミツ恋愛

受け取った皿の上でフォークがカタカタと音を立てた。
手が震えていたせいだ。


「ありがとうございます」


お礼を言うと、副社長は自分の分も皿に取り、再び私の腰に手を回した。
私の胸に更なる激震が走る。
身体をビクンとさせてしまったことに、どうか気づかないでと願うばかりだった。

そして副社長は、比較的スペースの空いているところで足を止めた。


「さっきの話だけど、俺もそうだよ。人のことより、自分がどう見られているかが気になる」

「そうなんですか?」


普段の様子からは全然感じない。
むしろ周りに気を配っている方だと思う。
紳士的な男性というのが、社内での一般的な印象だ。
だから今だって、危なっかしい私を心配して声を掛けてくれたのだろうから。


「こんなことをしたらナオミさんにどう思われるかな、とか。もしかしたら声をかけられて鬱陶しく思われているかな、とかね」


副社長がおどけて笑う。
私の緊張を解こうとしてくれているのかもしれない。

< 20 / 255 >

この作品をシェア

pagetop