溺愛副社長と社外限定!?ヒミツ恋愛
「ありがとうございます」
私が言うと、彼は柔らかな笑みを目元に浮かべた。
「前から一度来たいと思っていた店なんだ」
レンガ造りの小さな店構えが私たちの目の前にはあった。
副社長に手を引かれて入ってみると、喫茶店なのかカウンター席がいくつかと、テーブル席が五つほどあるこじんまりとした店だった。
店員が私たちをひとつだけ空いていたテーブル席へと案内する。
いかにもパーティーから抜け出してきたような格好に、ほかのお客さんからチラチラと視線を投げかけられる。
その中には、副社長を見て「素敵」と小声で囁き合う女性のふたり連れもいた。
漂うオーラは、どうしたって隠し切れない。
そんな人と一緒にいることが嬉しい反面、私で申し訳なくなる気持ちもあった。
向かい合って座った副社長は、テーブルに広げたメニューを楽しそうに眺めた。
「俺はマンゴーパフェ」
「えっ……」
意外なチョイスに思わず声を漏らす。
すると副社長は照れくさそうに鼻の下をこすった。