溺愛副社長と社外限定!?ヒミツ恋愛
たったひと言で私だと気づいてくれた。
しかも、喜んでいるようにも感じる。
一気に緊張感が解かれた。
『本当にナオミさん?』
「……はい」
『よかった……』
ため息と一緒に漏れたような言葉だった。
『ずっと待ってたんだ』
声色から、その言葉に嘘は感じない。
……いや、私が感じたくないだけなのかもしれない。
傷つかないための予防線は、まだ拭い去れなかった。
『連絡をくれたってことは、会ってくれるってことだよね?』
土壇場で迷ったものの、「はい」と答える。
『それじゃ今から』
「――えっ!?」
あまりにも性急すぎるものだから、素っ頓狂な声が出た。
咄嗟に仰ぎ見た時計は、もう午後九時を回っている。
お風呂にも入ってパジャマ姿。