溺愛副社長と社外限定!?ヒミツ恋愛
これからだなんて、とてもじゃないけど無理だ。
“ヘアメイク担当”もいない。
『さすがに無理だよね、ごめん。明日の夜はどう?』
手帳を見なくとも、予定は空白だ。
「……はい、大丈夫です」
冗談でもすぐに会いたいと言われて、胸が大きく高鳴る。
張り巡らせてきた予防線は、嬉しいことに出番がなくなった。
『それじゃ決まりだ。明日の午後七時、ナオミさんのマンションまで迎えに行くから』
副社長はそう言って電話を切った。
通話が切れたあとも、私は放心状態。
スマホを握りしめたまま、鼓動はまだ落ち着かない。
ベッドに入ってからも副社長との電話の余韻が残り、頭の中で何度もやり取りがリピートされる。
おかげで眠れたのは、午前二時をとうに回った頃だった。