珈琲はブラックで。


弱いグーパンチが俺の脇腹に入った。


その手を俺は掴んで、そのまま今度は紗綾を、ベッドへと押し倒した。


紗綾の顔の横に手を付き、真正面から紗綾を見詰める。


まるで呼吸を忘れてしまっているかの様な紗綾。


「紗綾、俺がココアが嫌いな理由知ってる?」


「……甘い、から?」


「俺、別に甘いのが苦手な訳じゃないよ。ただ、紗綾の淹れるココアが嫌いなんだ」


そう言うと、紗綾の表情が悲しさで歪んだ。


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