秘密の交換をしよう
これは立派な脅しじゃないですか!
呼べないけど……
仕事が減るのは困るし……
「ハル……さ、ん……」
恥ずかしさで結木さん……じゃなくて、ハルさんの顔が見れない。
「よく出来ました。本当は呼び捨てとか、ハルくんのほうがいいけど……まあ、凛ちゃんにしたら上出来かな。とりあえず、仕事場以外でそう呼ばなかったら、返事しないから」
ハルさんに髪をクシャッとされた。
それにしても、爽やか笑顔でなんてことを……
いや、でも、もう会うことなさそうだし、別にいいのかな。
「というか、どうして会ったばかりの私にそんな話を?」
「凛ちゃんにはいいかなって思って。凛ちゃんの性格だったら、絶対に味方になるって言ってくれるのも、なんとなく予想出来たし」
なんというか……
すごく信頼されてるのかな、私。
嬉しいし、ハルさんの味方には喜んでなるけど……
私はハルさんの気持ちには絶対に応えられない。