幾久しく、君を想って。
その日の夜に流れてきたメッセージは、いつもと変わりない様子だった。

松永さんは金曜日の『アラフォー部会』の場所が串揚げ屋になりそうだと語り、部長の今井さんは『自分の好きな物ばかりが出る店を選ぶんですよ』と漏らす。


『前回が焼き鳥で、今度が串揚げでしょう?どれだけ竹串が好きなんでしょうかね』


今井さんのことになると愚痴も絡んでくるみたい。
面倒見はいいが、ありがた迷惑な所があるのは高本さんにも言える。


『串続きでいくとしたら、次回はチーズフォンデュくらいかなぁ』


そんな呟きを目にして笑う。
松永さんの言葉が面白くて、楽しい時間が過ぎていく。



『そう言えば、来週の今日はバレンタインデーですね』


ギクッとする様な言葉が届き、思わずコメントができずに見守った。


『宮野さんはチョコレートをどうしましたか?』


どうしたか…って何?
買ったかどうかってこと?


焦りが膨らみ言葉が返せずにいると、松永さんからはこんな文字が届いた。


『息子さんとかお父さんとかにも贈るんでしょう?』


その文章を読み、なんだ…と焦りが治る。

拓海にはカタログで美味しいチョコを注文したと教え、父にはスーパーの義理チョコを贈ると返した。


『あんまりじゃないですか?』


父を心配しているらしい。


『清酒付きであげるのでいいんですよ』


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