優しい彼
「ほら、しっかり歩けよ」

「ごめんねー」

「……なあ、さっき俺がいったこと、覚えてる?」

「えっ?」

戸惑っていると三峰くんの唇に口を塞がれた。

「な、なにすんの!?」
 
抗議しつつ視線をあげた先に見えたのは、……宜哉の顔。

……なんで、ここに?

「考えといてくれ」
 
耳元でボソッとそう囁くと、固まってる私を残して三峰くんは帰っていった。

「……おかえり、愛衣」

「なんで、宜哉がいるの……?」

「ん?置いてた本が読みたくなって取りに来たんだけど。
……結構飲んでるみたいだね。
足下、ふらついてる。
部屋に入ろうか」
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