見えない僕と彼女の気持ち
「大丈夫だよ、心配しないで。
もう子供じゃないんだし」

『ほんとに?
もしかして、あの彼女と別れたんじゃないの?』

「……うるさい。
話それだけ?
もう切るよ」

『ちょっと待って。
朋幸、とも……』
 
母を無視して携帯を切り、その辺に放り投げた。
ぼすっ、ベッドに寝転び天井を見上げる。

……どうするかな、これから。

外に出ると奇異の目しか待っていないので、当然外には出れない。
暫くひきこもりの生活しかないわけで。

……はぁーっ。

ため息をつくと同時に、ぐるるるるるっとおなかが派手な音を立てた。

……おなか、すいた。
なにか食べるもの、あったっけ。
< 8 / 30 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop