その唇で甘いキスをして…
それから毎晩ハルさんに電話した。

ハルさんは毎日忙しかったけど
アタシが寝るまで話してくれる。

「明日帰るよ。」

「うん。待ってるね。」

アタシとハルさんがこんなにお互いを求め合うのは
カオルの事件がキッカケだった。

それまではハルさんは忙しすぎて
アタシを自由にさせ過ぎて
あまりにかまってくれなくて
寂しい時も沢山あった。

ハルさんはアタシのあの浮気で人が変わった。

ひと月に1度あるか無いかのsexが
あの日から数え切れないほど増えたのも
ハルさんの嫉妬がそうさせた。

7年の歳月で同居人みたいに変わってったアタシを
女に変えたのはカオルだった。

「最近ハルキさん見ないな?

忙しいの?」

なんてカオルに聞かれて返事に困る。

「出張だったの。

今夜帰ってくる。」

カオルはそれを聞いて顔色が変わる。

「そうか…そうだったんだ。
初めてだな?

ジュンがハルキさんの出張黙ってたの。」

カオルはこれが原因で
アタシから離れることを決意した。


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