その唇で甘いキスをして…

アタシもまだハルさんの子どもを産んであげられてない。

一度失ってからそんな兆候もなく不安になった。

もしかしたらハルさんは願ってるかもしれない。


「ハルさん、アタシね、妊活しようと思う。」

ハルさんは不思議そうな顔をして

「妊活ならいつもしてるだろ?」

ってアタシの身体に触れる。

「そうじゃなくて…もっと真剣にね、
病院とかに通って…」

ハルさんは少し黙って
自分の気持ちを話した。

「必要ないよ。自然に任せよう。

俺たちにはジョウもいるだろ?」

ハルさんはアタシを引き寄せキスをする。

意外な反応だった。

でもそれはジョウとアタシに気を遣ってるのかもしれないと思った。

「ハルさんは何にも言わないけど…
ジョウの事すごく愛してくれてるけど…

でもホントはハルさんだって
自分の血を引く子供が欲しいでしょ?」

「オレはジュンとこうやって愛し合って
その結果出来たらいいとは思うけど…

不妊治療は賛成しない。

それにジョウがオレと血が繋がってないなんて考えた事もない。」

ハルさんはそう言ってアタシを抱きしめた。

「ジュン…そんなこと言うな。

血が繋がってるだの違うだの…そんなことを考えて欲しくない。」

それでもリンちゃんの事を思うと
アタシは不安になった。

思い切って病院に行って調べてみると
アタシにこの先子供が出来る可能性がとても少ない事を知った。


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