その唇で甘いキスをして…
アタシはカオルとリンちゃんが幸せになることを願った。
だけど2人はまだ同志のままだった。
「カオル、リンちゃんに迫ってみたら?」
「アイツはそういうの嫌がるだろうなぁ。」
「アタシにはガンガン迫ったよね?」
「お前はさ、なんて言うか…
押したらイケるんじゃないかなって思ってたからさ。」
「何それ?」
「お前は…オレと同じだったから。
あんな事は生きてくためとか…
時には寂しいからってだけで…愛なんかなくても平気だったろ?
ま、ハルさんと結婚してからは身持ち堅くなったけど…」
「酷くない?」
でも確かにそうだった。
アタシは中学生の頃、ママの男だった先生に初めてを奪われてから
sexに対して純粋に考えられなくなった。
それは単なる身体の繋がりで
心なんかなくても目をつぶっていたらいつかは終わる。
それが本当に幸せだと思ったのはジョウさんと初めて寝たときだった。
「とにかくリンとはそういう風に考えられない。」
カオルは珍しくプラトニックを貫いて
アタシは少しリンちゃんが羨ましかった。