クールな御曹司にさらわれました
尊さんに言われるままに歩く。
踏切を超え、再び山側の道へ入る。別邸があった高台より、もっと本格的に山に入るようだ。
ローヒールのバレエシューズを履いてるけど、大丈夫かな。お腹をすかせるのが、山歩きだったらどうしよう。

「この先に、金運をあげる神様が祀られている」

「えっ!?本当ですか!?」

「今の俺とおまえには必要だろう」

「必要ですね……」

あと、人探しの神様とか……いないかなぁ。
最近ずっと忙しくて父親捜しも進んでいない。
そもそも探し始めてまったく手がかりがないってどういうことだろう。
もう日本にはいなかったりして……有り得る。
しかし、大きく動けば、レオマーケットグループのセンサーにひっかかりそうにも思えるんだけどな。
はあ、なんにせよあと三週間で見つかるとは思えないんだけど……。

車が一台通るのが精いっぱいといういうような狭い坂道を進み、トンネルもくぐり、目的の宇賀福神社に到着した。

「通称、銭洗い弁天」

「へえ!洗うんですか?」

「札はちょっと端を濡らすだけでいい」
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