クールな御曹司にさらわれました
「職人が命をかけた仕事に敬意を払えんヤツは万死に値する。そして、職人堅気に仕事をこなす者すべてを俺は敬愛している」
尊さんが私をびしっと指さした。偉そうに。
「だから、タマは合格だ。食事は綺麗に食べるし、着付けはイマイチだが衣服の扱いも丁寧だ。物は大事にするようだな。それは、おまえの生き方に通ずる」
「なんだか、すごく褒められてますか?」
「今は気分がいいから特別だ。おまえは心に素地がある。きちんと教育して淑女に育ててやろう。いつでも嫁げるようにな」
あ、一瞬忘れてたんだけどなー、そのこと。やっぱり嫁入りさせる気満々なのね。
信じられないことに今日は楽しい一日になりつつある。私は羽前尊と過ごす休日を不本意ながら満喫していた。
デザートまでしっかり食べて、外に出ると尊さんは車に戻らず、先に立って歩き出す。レストラン横の藪に入っていくものだから、私は驚いた。
「尊さん、どこへ行くんですか?」
「ついてこい」
レストラン自体が小高い丘にあるけれど、裏手には私有地に見える小山がある。
藪をかきわけ進む。よく見れば、うっすらと道みたいにはなっているけれど、舗装されているわけでもないし、歩きづらい。一応、ワンピースなもんで。
すいすい上っていく尊さんに必死でくらいつき、てっぺんまで登りきると、急に視界が開けた。
尊さんが私をびしっと指さした。偉そうに。
「だから、タマは合格だ。食事は綺麗に食べるし、着付けはイマイチだが衣服の扱いも丁寧だ。物は大事にするようだな。それは、おまえの生き方に通ずる」
「なんだか、すごく褒められてますか?」
「今は気分がいいから特別だ。おまえは心に素地がある。きちんと教育して淑女に育ててやろう。いつでも嫁げるようにな」
あ、一瞬忘れてたんだけどなー、そのこと。やっぱり嫁入りさせる気満々なのね。
信じられないことに今日は楽しい一日になりつつある。私は羽前尊と過ごす休日を不本意ながら満喫していた。
デザートまでしっかり食べて、外に出ると尊さんは車に戻らず、先に立って歩き出す。レストラン横の藪に入っていくものだから、私は驚いた。
「尊さん、どこへ行くんですか?」
「ついてこい」
レストラン自体が小高い丘にあるけれど、裏手には私有地に見える小山がある。
藪をかきわけ進む。よく見れば、うっすらと道みたいにはなっているけれど、舗装されているわけでもないし、歩きづらい。一応、ワンピースなもんで。
すいすい上っていく尊さんに必死でくらいつき、てっぺんまで登りきると、急に視界が開けた。