クールな御曹司にさらわれました
尊さんが迎えに来るの?
いやいやいや、いいよ。遠慮するよ。御台寺さんでいいんだけど。むしろ、御台寺さんがいいんだけど。

え?もしや暇なの?よくテレビで見る御曹司はいつ仕事してるんだってくらい、ヒロインにかまってくるけれど、あなたもそのクチ?

「おまえの父親が立ち回っていないか確認しようじゃないか。俺が直接チェックする」

「いえ!結構です」

「おまえが決めるんじゃない。飼い主の俺が決めることだ」

はい出た、ペット扱い。いや、この場合は家畜という言葉すら相応しいような気がしてきましたよ。

「あら、私がお迎えに行きたかったのに。残念ですが、調整しますね」

御台寺さんは困ったように微笑んで了承してしまった。ああ、御台寺さんが上司の命令にあっさり引き下がってしまう!!

「あと、御台寺、くれぐれも言うが手出しするなよ」

「もう、耳にタコができるくらい伺ってますからご安心を」

ふたりは意味不明な会話をしていたけれど、夜の予定が勝手に決まり、ため息をかみ殺す私は、すっかり味気なくなった朝食をかきこんだ。





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