クールな御曹司にさらわれました
この捜査活動が二十時まで。
羽前家に帰宅して夕食を食べると、今度は授業が始まるのだ。

授業というのは、私を立派な子女にするための教育。
所謂、花嫁修業ですよ!!!

華道、茶道、日本舞踊、英語、マナーと着付け。
平日はこれらをみっちり二時間半レクチャーされる。どこに出しても恥ずかしくない日本的な女性に仕上げるんだってさ。余計なお世話だい!!

それぞれお名前の知れた方のような威厳ある先生がわざわざ21時にやってくる。
私ごときのために申し訳ない。そして、レオマーケットグループのパワーはやっぱり伊達じゃないと思う。

私にとって一番の不幸は、この講師陣の中に尊さんが混じっているということだ。

英語は堪能、日本舞踊はなんと名取という羽前尊自らが私にレクチャーしてくれるというのだから、感謝すべきなのかもしれない。

でも、もう一回言っとこうかな。

余計なお世話!!




最初の一週間が終わるころ、私はくたくたのよろよろにくたびれていた。
つ、疲れた。もう、仕事もプライベートもない……。
とにかく予定がぎちぎちだし、布団で眠るときすら他所んちなんだもん。

「真中、顔やばいよ。ゾンビみたい」

オフィスの隣の席で小森が話しかけてくる。


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