クールな御曹司にさらわれました
「で、タマ、おまえは俺の質問を丸々無視して、どこを見ているんだ?」

ハッと気づくと目の前10センチに尊さんの顔。イケメンでおっかないそのお顔がめっちゃ近い!そして、すんごく怒ってらっしゃる!

「え!ああ、はい!すいません!」

思わず声が震える。だって、吐息がかかりそうな距離なの!睫毛が一本一本数えられるくらい!

「勢いよく謝罪しても無駄だ!ほら俺はなんと言っているんだ?When he comes back, would you mind asking him to call me back?」

「うっぢゅー……ばっく?」

「……当分はリスニングだけをやるぞ」

尊さんがおっかない顔をもとの位置に戻し、ほっと息をつく。ものすごく呆れられているのはわかる。

「……あの尊さん」

「俺がばーっと喋るから、おまえは内容を聞き取って、俺に説明しろ。わからない単語は後でまとめて聞け」

「えっと、その前に尊さん」

「なんだ?」

私は参考書を横に置き、真面目な顔で向き合う。

「お世話になって、そろそろ一週間ですが、さすがに私もはっきりさせておきたいことがあります」

「あらたまってなんなんだ」
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