クールな御曹司にさらわれました
やってきたエレベーターに乗り込むと尊さんは30階のボタンを押す。あれ?このビル内で用事?っていうか、30階って客室じゃない?ここホテルだし。
ふかふかの絨毯の敷かれた30階の廊下を尊さんについて歩く。私の心臓は妙な音をたてて鳴っている。
なんで、客室に用事があるんだろう。
一室の前に立つと、どこからかいつのまにやら用意していた鍵を取り出す尊さん。

「入れ」

室内はスイートルームというほどではなさそうだけど、広々としている。たぶん、普通の客室よりはグレードが高いんだと思う。
ベッドがふたつ並んでいる。

「タマ」

「はい」

「着物を脱げ」

「え?は?えええええええ!?」

思わず絶叫した。
ちょっと、待って、待って!!尊さん、私には興味ゼロだよね!?
なのに、服を脱げってどういうこと?

一応女だし、相手させちゃおうってこと?
嘘だ、そんなことあるはずない。尊さんほどイケメンでハイスペック男がわざわざ手近にいるからって理由で手出しなんかするはずない。

も、もしかして……処女かどうか確かめるってこと?
そうか!!そのオイルマネーダーリンに嫁がせるためにチェックするってことなんだ!!
そ・それなら、いい機会だ。自己申告すれば、花嫁候補から外れる?

「尊さん!私、処女ではありません!」

「ん?」
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