クールな御曹司にさらわれました
「一応ではありますが、大学時代に彼氏なるものがいたことがあります。あまり長くは続きませんでしたが、なのでそういったことは経験済みです。外国の方に嫁入りするにはやはり処女性というものは必要ですよね!?私は不適格なのではないかと!」

「なんの告白をしてるんだ、頭が沸いてるのか?」

尊さんはしらっとした顔で、私に近づくと帯を勢いよく引っ張り出し解いた。
どさんと足元に落ちる帯。呆気にとられる私の着物をすいすいと剥いていく尊さん。

「んんんぎゃぁぁぁぁぁ!!!!やめてくださいぃぃぃぃ!!!」

「うわ、どこから出るんだ、その声。今すぐ黙れ」

「無理です、無理ですっ!!私なんか見ても触っても楽しくないですぅぅぅ!!!やめてぇぇぇ!!!」

私がじたばた暴れたくらいじゃ尊さんは止まらない。なんてこった。どうなっちゃうんだ、私。
あっという間に長襦袢姿にされてしまう私。これって、これって下着姿ですけど!!
信じらんない、馬鹿じゃないのこの人!!

「何を勘違いして毛を逆立ててるんだ?」

尊さんはどっかりとベッドに座ると隣に並べるように置かれた着物を指差した。

「着てみろ、俺の前で」

「……え?」

「今日の着物は自分で着付けたんだろう?それなら、俺の前でもう一回着てみろ」

「……それは」

ここにきてようやく尊さんの趣旨がわかった。この人は私を襲おうとか身体検査をしようとかは考えていない。

……バレてたんだ。私がひとりで着付けをしていないって。
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