ダンディ・ダーリン「完璧な紳士に惑い、恋焦がれて」

「……このスケッチ、もらってもいいかな?」

「そんな雑に描いたのなんて……」

「だから、いいんだよ。雰囲気があって…」

「…もらってもいいよな?」

「はい…」と、頷くと、ページを切り取ってスケッチブックを返してきた。

「……ケーキでも食べないか? ここは、ケーキも美味いから」

「ええ…でも…」

「この絵のお返しだ。遠慮なく食べていい」

スケッチを折り畳んで、スーツの内ポケットにしまう。

「私も食べるから、どれでも好きなのを食べなさい」

メニューを見せられて、

「…じゃあ、チーズケーキを」

言うと、ウェイターを呼んで、

「チーズケーキとショートケーキを」

と、オーダーをした。



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