キミノテノヒラノウエ。
しばらくして迎えがきて、薫ちゃんは車椅子に乗り
「すぐに戻るよ。」と手術室に出かけていった。
私はここで待つよう言われて、
ひとりきりになる。
大した手術じゃない。って言っていたけど、
手術は手術でだよね。
私が落ち着かない気持で、
病室で窓の外を見ていると、
缶コーヒーを持って桜井先生が部屋にやって来た。
「そんなに心配しなくて大丈夫よ。」
と私に笑いかけながら、暖かいコーヒーを渡してくれた。
「はい。…先生は手術にはいらないんですか?」
「私は乳腺…オッパイ専門なの。」と笑う。
…なるほど。乳ガンの検診とか女の先生ならちょっと安心かな。
「宮下って、ちょっと前まではゴリゴリ仕事してたけど、
てまりちゃんと暮らし始めてから、
少し穏やかになったかな。
まあ、無愛想だから、嫌な奴だと誤解されやすいんだけど、
…最近は少し印象が柔らかい。」
「そうですか。
私は部屋でパソコンに向かって難しい顔をしているのと、
ゴロゴロしているところしか知りません。」と少し微笑むと、
「うん。こういう仕事は考えることが沢山あるし、
思うように治療出来て、治っていく患者さんばっかりじゃないから
けっこう気持ちが辛いこともあるんだけど…
家にてまりちゃんといるとリラックスできて、気分転換出来ているんじゃないかな。」
と思いがけないことを言われて、
「…一緒にいて私は助けてもらうばっかりなんですけど
少しは薫ちゃんの役にたっているのかな」と呟くと、
「すごくたってるよー。
これからも面倒見てやって。」とニッコリ微笑んでくれる。
桜井先生はきっと、ひとりで待っている私の様子を見にきてくれたんだよね。
「また、お菓子作って来ます。」
「やった。てまりちゃんの作るお菓子すごく美味しい。」
と桜井先生とふふっと顔を見合わせ笑いあった。
「すぐに戻るよ。」と手術室に出かけていった。
私はここで待つよう言われて、
ひとりきりになる。
大した手術じゃない。って言っていたけど、
手術は手術でだよね。
私が落ち着かない気持で、
病室で窓の外を見ていると、
缶コーヒーを持って桜井先生が部屋にやって来た。
「そんなに心配しなくて大丈夫よ。」
と私に笑いかけながら、暖かいコーヒーを渡してくれた。
「はい。…先生は手術にはいらないんですか?」
「私は乳腺…オッパイ専門なの。」と笑う。
…なるほど。乳ガンの検診とか女の先生ならちょっと安心かな。
「宮下って、ちょっと前まではゴリゴリ仕事してたけど、
てまりちゃんと暮らし始めてから、
少し穏やかになったかな。
まあ、無愛想だから、嫌な奴だと誤解されやすいんだけど、
…最近は少し印象が柔らかい。」
「そうですか。
私は部屋でパソコンに向かって難しい顔をしているのと、
ゴロゴロしているところしか知りません。」と少し微笑むと、
「うん。こういう仕事は考えることが沢山あるし、
思うように治療出来て、治っていく患者さんばっかりじゃないから
けっこう気持ちが辛いこともあるんだけど…
家にてまりちゃんといるとリラックスできて、気分転換出来ているんじゃないかな。」
と思いがけないことを言われて、
「…一緒にいて私は助けてもらうばっかりなんですけど
少しは薫ちゃんの役にたっているのかな」と呟くと、
「すごくたってるよー。
これからも面倒見てやって。」とニッコリ微笑んでくれる。
桜井先生はきっと、ひとりで待っている私の様子を見にきてくれたんだよね。
「また、お菓子作って来ます。」
「やった。てまりちゃんの作るお菓子すごく美味しい。」
と桜井先生とふふっと顔を見合わせ笑いあった。