キミノテノヒラノウエ。
恋人の妹して。

希望の医学部に合格した日。
おねーちゃんの部屋でふたりがキスしているのを見てしまったから。

その夜。おねーちゃんは
「薫くんとお付き合いする事になると思う。」と私にそっと打ち明けてきた。

私はおめでとう。と笑って答えた。

特にガッカリはしなかった。
おねーちゃんは容姿より、頭の良さを選ぶんだな。と

頭の良い人はよくわからない。

へええ。

と思ったくらいだった。



その後、おねーちゃんは大学入学とともに、
大学に近い学生用のマンションに引っ越していって
家にほとんど帰らなくなったので、
おねーちゃんの事は薫ちゃんに聞くようになった。

テスト中だとか、実習が始まったとか
時には、今度の週末には家に帰るつもりみたいだ。とか、
薫ちゃんは笑顔で教えてくれて
元気でいるんだなって
思ったりして薫ちゃんとケーキを食べた。


< 7 / 96 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop