イケメンなんか大嫌い
「数えろって言ってないから!」
全力で止めに入ると、不思議そうに首を傾げ目を合わせた。
「何、人数が気になってんじゃねぇの」
「本当に知りたくない……」
的外れな問い掛けに顔を背け溜息を吐いているとまたもや、とんちんかんな返答が来た。
「あー、愛唯とはやってねぇから」
思わず顔を引き攣らせて、捲し立ててしまう。
「……だから、聞いてないし!」
「そこじゃねぇの? じゃあ、何気にしてんの」
見下ろす瞳に返事を促され、たじろぐ。
何って……聞けない。
“本気でわたしと付き合って行く気なの?”なんて。
思いあぐねていると、視線を落とし、続けた。
「……出来なかったんだよな」
伏し目がちに、消え入るような儚げな表情を浮かべるので、反論する勢いを僅かに削がれた。
「……お前、また意味わかってないだろ?」
すると視線を交わらせ、眉根を寄せ理解を求めて来る俊弥。
「え? ……初めて同士だから出来なかったとかいう話じゃないの?」
「……ほんとお前ってさぁ……」
呆れ返ったような声を出す。
「何よ」
いじけると「もう良いわ」とつぶやき、わたしの肩に顔を埋め寝る体制に入ってしまった。