イケメンなんか大嫌い
冷蔵庫から2本目の缶を取り出しつつ、横目で恨みがましく視線を送られた。
座椅子に座り直して缶のプルトップを起しながら、力なく零す。
「……まっさらな関係じゃないでしょ。私のとこも、未麻達も。相手に対して全面的な信頼しかなかったら、何も小細工する必要ないじゃない。大好きって言って、受け止めてくれて、それで解決」
頬杖を着く顔が儚げで、逆の手にビール缶を握っていても、美しいと思った。
しかし、そのままずるずると項垂れ、炬燵布団の上から脚を抱えた。
「……それくらい簡単だったら、良いのにねー……」
らしくもなくしょげている梨花を見つめ、視線を落とした。
「……わたしは、相手を信じてないことに気付いたのすら、ごく最近だから……。なんて言うんだろう……妙な不安感に囚われる……というか。得体の知れない何かに突き動かされて、思わずいらないことを言ってしまって、連絡したってまた……」
これまで言葉にならなかった燻っていた想いが溢れて、紡ぎ出された。
「……傷付けてしまいそうな、気がしてるんだと思う…………」
への字に曲げた唇の震えを感じ取ると、力の篭った手で握り締めたお酒を一気に飲み込んだ。
空いたチューハイの缶をテーブルに勢いよく置くと、弾みで倒れた。
しばしお互いに黙々とナッツを摘んでいると、梨花が口を開いた。