イケメンなんか大嫌い

本当は、何を伝えたかったんだろう。

梨花が眠ってしまった静まり返った部屋で、窓から陽の光が差し込む帰りの電車の途上で、頭を掠め跡を残して行った。

それは、好きという想いなのか
許しが欲しいのか


夕飯を済ませた頃合い、わたしはスマートフォンの画面を睨み、ラグの上でしばし硬直していた。

傷付けたことを、謝りたい。

ようやく決意を固めたかに思えたが、いざ俊弥の連絡先を表示せると怖気付く。

電話で話すのは、怖い。
顔が見えないと、考えてることが全然わからない。
表情やしぐさから伝わることが、たくさんある。

自分がこんなにも意気地なしだったとは、知らなかった。
好きな人と恋愛することを諦めてから、こんなにも相手の顔色が、反応が、怖いと思ったことがなかった。

動き出せないままに、時計の秒針の音だけが耳の奥にこだまする。

メッセージはスルーされるかもしれない。
電話は出てくれないかもしれない。
出てくれたとして、会ってくれるかな。
会ってくれたとして、それから?
何をどう伝えれば良い?

許して貰えなかったら、どうしよう。

「~~駄目だっ」

画面から顔を逸らしベッドの上に投げつけて、勢いよく横たわってしまった。
自分の不甲斐なさに布団を握り締め、頭を痛めた。

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