イケメンなんか大嫌い
「……あの……えっと…………」
「……うん?」
「……こないだ……綺麗な人と一緒にいたね……」
「あ?」
あれ? この話、今する話なのかな?
自分で言っていることに動揺しながらも、俊弥の瞳を見つめた。
「……あぁ、先輩のこと? あの人若く見えるけど、結構年上……」
「年齢なんて、関係ないじゃん……!」
「……なにー? 嫉妬してくれちゃった?」
俊弥がわたしの腰に手を回しながら、にやにやと笑みを零す。
「……したよ……!」
間髪入れず口走っていて、我ながら驚いたが止まらない。
唖然と口を開いている俊弥に向かって、捲し立てた。
「……色々、聞いたもん……学生の時っ……おっ、女の子食いまくってたとか……っ」
「…………未麻」
「……今は、わたしだけじゃないとやだよー……!」
またしても、ぼろぼろと頬を伝う涙を拭うその顔は、切なげだった。
「…………ごめん……学生の時の話は、否定出来ない……」
ぼやけた目に映る伏せられた長い睫毛に、胸が傷んだ。