イケメンなんか大嫌い
無事にプレゼントを購入し、今日の任務の完了にひとまず肩の荷が降りた。
休憩にカフェへ入り、向かい合う。
外は雪でも降り出しそうに寒く、身に染み入るカフェオレの暖かさを感じながら、この後はどうするのだろうと前の人を窺い見ていた。
テーブルの上で腕を組み、全面ガラス張りの窓の外を眺めている。
一年で最も日没の早いこの時期、空は既に日が落ち掛けて、いつの間にか街のネオンも点灯し始めていた。
「……行こうか」
……何処へ?
疑問は何となく口に出せないままに、店を後にすると引かれた手に導かれるように歩を進める。
駅前開発の中心部を背に、市内で最大の大通りに差し掛かる。
道路の先まで街路樹のイルミネーションと自動車のライトで埋め尽くされ、その美しい煌めきに心臓が高鳴った。
「……綺麗……」
もちろん街へ出て来た時から、至る場所の装飾や流れる音楽に感じ取ってはいたけれど、クリスマス気分も最高潮で、溜息が漏れ出た。
「……イルミネーションが、こんなに綺麗だと思ったの、初めてかもな」
右隣から届いた思いもよらない言葉が、ゆっくりと胸に染み渡った。
熱視線に気付いた人が、目線を送り返し、見つめ合う。
時間が止まったかのような錯覚を起こす程だった。
こんな甘い時間を、俊弥と過ごすことが出来るなんて、夢にも思わなかった。