イケメンなんか大嫌い

「……で?」

いつの間にかジョッキを空けたらしい津村くんが、火照った顔で先を促した。
俊弥は相変わらずの仏頂面で、膝を立て壁にもたれ掛かっている。

「えーっと、うちは……そこまでは密に連絡取ってないかな……」

両手を胸の前に広げしどろもどろで答えたが、男性陣の共感は得られたらしかった。

「だよなー」

彼らは安心したかのように気の抜けた顔で、軟骨の唐揚げを口に運んでいる。
わたしも胸を撫で下ろしつつ、笑って先を続ける。

「結構お互いあっさりしてる方かも」
「……我儘言ったりとかないの? 他の女子と仲良くしないでーとか」

愛唯ちゃんが隣で頬杖を付いて、質問を投げて来た。

「……そんな束縛するようなこと出来ないよー。友達だったらご飯行ったりとかくらいは……するよね? 重いって思われても嫌だし」
「…………ふーん……逆は?」

無表情のまま視線を送り返して来る、愛唯ちゃんの眼差しが痛い。
せっかく戻って来た笑みが、また顔から消え入ってしまいそうで、意識して口角を上げた。

「……彼も、あんまり突っ込んで聞いて来ないから。放任っていう感じ?」

わたしは言葉を紡ぎながらも、先程からほとんど無意識に、おしぼりを巻いたり広げたりしている自分の手の動きに気付いた。


「……さっきから聞いてたらさぁ」


そこまで黙っていた人が口を挟んだ。

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