イケメンなんか大嫌い

「俊弥、それは言い過ぎ……」

宥めに入った男性陣の気遣いも虚しく、冷たく言い放つ。

「それ、本当に恋愛なの? お互いに顔色見てるようにしか思えない。馬鹿にしてんじゃん、あの人のこと。あの人にならきついこと言われないし、お前がして欲しい風に優しくしてくれるだけだろ」

瞬間、余りの衝撃に、目を見開いたまま動けなくなってしまった。
そして、身に覚えのある震えが込み上げ始め、拳をぐっと握る。

「……それの何がいけないの? あんたみたいな優しくないのより、100万倍マシ」


唇が切れそうな程噛み締めて、怒りに任せ俊弥を睨み付けながらも、表面張力ぎりぎりいっぱいで踏ん張っている心が崩壊する音が聞こえて来そうで、怖かった。
その場に留まっていることが我慢ならず、席を立ち上がり畳の上を踏み出す。

「未麻ちゃん」

背後から愛唯ちゃんの声が聞こえたけれど、振り返らなかった。

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